今日は晴れて定休日であるため、思い切り調べ物をしようとしていたところ、予定では今度の日曜に届く筈だった注文中の本が、丁度休みの今日に届きました。
中世仏文学の『薔薇物語』の邦訳です。
元々持っていた物は、右の側の赤い感じの表紙の本ですが、失礼ながら、どうも翻訳が読みにくく、分析するのに難儀していたため、図書館で別の翻訳書の使い勝手を確認した上で、再度、その翻訳書を注文しました。
右のものは1995年4月20日第一版印刷、左のものは1996年6月17日初版第一刷とあり、出版年はそう違わないのでしょうか。(それとも、右のものは何かの復刻版ですか?)
しかしながら、底本を視てみると以下の様な違いがあるようです。
〈右の『薔薇物語』〉
【底本】
「Felix Lecoy, Guillaume de Lorris et Jean de Meun, La roman de la rose, Paris H. Champion, 3 vol., 1965-1970」
【参照】
「Daniel Poirion, Garnier-Flammarion, 1974」
「Armand Strubel, Le Livre de Poche, Lettres Gothiques, 1992」
〈左の『薔薇物語』〉
【写本】
「パリ国立図書館フランス語写本1573番, H 写本
12786番, D 写本
1559番, L 写本
25523番, Z 写本
【印刷本(近代版)】
* 上記、「Felix Lecoy, Guillaume de Lorris et Jean de Meun, La roman de la rose, Paris H. Champion, 3 vol., 1965-1970」のほか、6冊ほど。
【近代語訳】7冊
【『薔薇物語』に関する研究書】79冊
【その他】 (以下省略)
つまり、今般購入した『薔薇物語』邦訳版の方が、底本は様々なものを用いて、かなり多角的に研究がなされた上での出版という事でしょうか。
巻末には研究に使用された膨大な数の書誌情報が掲載されているほか、索引も大変使い易く網羅されています。
今日はMessiaenの原書を調べようと思っていましたが、結局休みなのに教室関連の書類を作成し、そのうちこの本が届き、どうも話が横道にそれそうな予感が致します。(^^ 😉
しかし内容的には、カトリック信徒にとり、非常に興味が沸くものと感じています。
JuliaT.A
le 12 juin 2019 17h02