上記作品を初めて鑑賞したのは、今から二年前の2016年3月でした。
当時、BSで放送されたこの作品に行き着いたのは、以下の要因からです。
作曲家 細川俊夫氏は、私の国立音大附属高校在学時代から、
同校作曲専攻の先達として、「お名前を知っておくと良いですよ」と、
高校在学中に校長先生からお話がありましたし、上記歌劇出演者の一人の
「ハルコ」役である藤村実穂子女史のMezzo Sopranoは、
かねてより大好きでしたので、この二つのキーワードから、
BS放送を観賞するに至りました。
この作品は、ハンブルク州立歌劇場委嘱作品である事から、
ドイツ語テクストによるものですが、作品テーマは、2011年3月11日に
日本で起こった「東日本大震災」です。
2016年当時、BSで観賞した際に思った事は、震災から5年で作曲が成され、
且つ通し稽古も完了して、ドイツで初演を迎えた事への驚愕でした。
その作品が、本年2018年3月11日にDVDとなって発売されるとの知らせを受け、
勿論購入させて頂きました。
震災から7年目を迎える今年に再度鑑賞させて頂いても、やはり大きな意味を感じます。
「それぞれの家に帰ろう。」との台詞に、帰宅困難区域にお住まいだった方々の
心痛如何ばかりかとお察し申し上げます。
この震災に、人一倍心を痛められていたMezzo藤村実穂子さんの
インタビュー動画もありましたが、「このオペラへの出演オファーを頂いた事よって、
やっと震災に遭われて悔しい想いをしていた方々の、お力になれます。」と
涙ぐまれていたお姿に、深く感銘を受けました。
福島や仙台の皆様方の心痛が、一日も早く癒えます様、私も遠い空の下よりお祈りしております。
Julia.T.A
le 11 mars 2018 20h21