【「作品アナリーゼ(楽曲分析)クラス」中級編】
アナリーゼクラスの中級編課題を御紹介します。
こちらの課題は、J.S Bach《マタイ受難曲:No.15 コラール われをみとめたまえ、わが守り人》(1727)の、和声分析となります。
中級水準では、単に四声体の縦の関係での和音の度数を把握する事から更に一歩進んでゆき、経過音などによって繋がってゆく各声部の横の旋律感も掴みながら、四声体のコラールを把握してゆきます。
その事によって、以下の事柄を学んでゆきましょう。
1.) 和音進行の原理を把握しつつ、各声部が独立して進行している事
2.) この作品では、各和音を繋ぐ進行、即ち和声進行に「一音一場」でなく、一場の中に「経過音による偶成和音のゆれ」が生じている事。こうした「ゆれ」により、巧みに音楽が進んでゆく事。
こうした観点の学習が、中級クラスのねらいの一つとなります。
赤坂樹里亜
2017年3月24日 13h08