Messiaen初期のオルガン作品《Diptyque-二枚折絵-》も、
既に「Messiaenカラー」が彩色を放っています。
そして更に私は『La Nativite du Seigneur-主の降誕-』に魅かれています。
『Diptyque』が氏の22歳の作品であるのに対し、
『La Nativite…』は約5年後の27歳時作品であり、
この辺りでは既に「氏の独自リズム」が際立っています。
20歳時の作品『Huit Preludes』では、ご本人曰く、
「未だ自身の人生を変えることになったリズムの研究には
着手してはいなかった。」との事ですが、
この『La Nativite…』を創作した27歳のMessiaenは、
いよいよ「付加逆行リズム」などの境地を開拓していったのでしょう。
こうした幾つかのオルガン作品の外観を捉えながら、
更に『Huit Preludes』の研究を深めてゆく予定です。
赤坂樹里亜