昨日(2013/8/15)から、Messiaen自身のテクスト創作による
「連作歌曲三部作」の最終曲である《Harawi》(1945)の翻訳をしております。
初回の《Poeme pour mi》(1936)とテクスト内容を比較しますと、
大変抽象的描写のように感じます。
尚且つ、氏は音の素材を組み合わせておこなう、いわゆる「作曲」のほか、
言葉の韻を組み合わせて、音節を創り出す事もしています。
こうした手法は「トリスタン三部作」三作目の《Cinq Rechants ‐五つのルシャン-》(1948)
にも見られるものです。
《Harawi》での音節は、憶測するに、物語の背景である南米の雰囲気を
醸し出す為に行われたのでしょうか。
日に日に衰えてゆく先妻Claireの姿を、この物語の主人公ピルーチャに
見立てたであろうドラマトゥルギーを紐解いてゆく事は、
このテクストからは困難な事ではありますが、12曲全て邦訳を書いてみたいと思います。
赤坂樹里亜
Le 16 Aout 2013 13h28