夏風邪のようです。喉の症状は無いものの、微熱と倦怠感、悪寒がします。
どうしても、あらゆる作業に集中できません。
そんな時には、Allegri(1582-1652)の《Miserere》を聴く事にしています。
こうしたPolyphonique作品が耳から入ってくると、無意識に頭は
各声部を追いかけ始めます。
そうする事によって、乱れかけている思考も、知らず知らずのうちに整理されてきて、
精神統一が成されます。良い事です。
この作品は、以下のエピソードでも有名な作品でしょう。
「当時、この楽譜をヴァチカンは門外不出としていたが、ミサに与った
少年時代のモーツァルトが感銘を受け、全て採譜して譜面に書き起こしてしまった。」
こうした話は、皆様どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
このモーツァルトが書き取った作品こそ、この《Miserere》です。
テクストは『旧約聖書:詩編の第51章』であり、ラテン語によるものです。
「神よ、わたしを憐れんでください
御慈しみをもって。」
(『聖書 旧約聖書続編つき』P884-P885 新共同訳 日本聖書協会による日本語訳)
この唄い出しからも、惹き込まれるものがあります。
暫し《Miserere》の世界に浸っていたい心持ちです。
赤坂樹里亜
Le 4 aout 19h57 2014